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会社を含めた多くの組織では、パソコンは個人管理が普通です。
しかし本当にそれで良いのでしょうか。
パソコンに入っているデータはパソコン使用者が管理します。そのデータの中には会社のノウハウや個人情報などが入っている場合があります。
個人管理というのは、組織の方針としてパソコン使用者にそれらのデータの管理を任すということですが、当然ですがパソコン使用者の中にはデータの管理に向いている人もいれば向いていない人もいますし、パソコンが苦手な人もいます。
そのために「すみません、しっかり管理していたつもりですが、パソコンが得意でないので重要なデータを消してしまいました」ということも起きるわけです。
以前に、ある会社の社長に頼まれてファイルの整理についてセミナーをしたことがあります。
会議室に入ると、社員が集まっていてセミナーの目的を知っています。そこの雰囲気は決して良いものではありませんでした。
シーンとしているのですが「ファイルはしっかり管理しているよ!」とか「何故そんなことをしなければいけないのか!」といった皆さんの声が聞こえるようでした。
ここで不思議に思ったのは、集まっている社員のみなさんの質が良かったからです。
テキパキとしていて社長の一言で「分かりました」と、一致協力して業務を行う感じです。
そのために、もしも社長が「書類が散らかっているので皆で協力して整理しよう」と言うと、イエッサーとなったはずが、パソコンにより書類や図面が姿を変えたファイルでは「何故そんなことをしなければならないのか?」となることです。
この時は戸惑いましたが、しばらくして理由に気づきました。
各々が持つ「パソコンのデータは自分たちで管理するもの」というパソコンの常識が、こういった違いを引き起こしているというものでした。